スケコマシになるな
私が昔、ある店長から教わったこと。
それが
カップルの接客は「スケコマシ」になるな。
でした。
どういうことかというと、カップルのテーブルでは、
異性との接点で終わらないこと。
という教えでした。
やきもちを妬かせるな
カップルのテーブルでの接客は、
基本同性との会話で進めること。異性が主導権を握っていたら、
最後は必ず同性に話を振って出てくること。
これが基本的なルールだと教わりました。
異性ばかりと話をするスタッフは、
「スケコマシ」だと、店長は言うのです。
それまで特に意識していなかった
「テーブルでの異性との会話」に、
それ以来、すごく気にする様になりました。
女性が積極的にコミュニケーションを取ってこられるテーブルの時には、
連れの男性が気が気じゃなくて、どう話を振ろうか?どう巻き込もうか?
ばかり考えながら接客していた思い出があります。
男性にやきもちを妬かせるな。
を常に意識するようになった教えでした。
立ち位置にも気を配る様になった
その話を聞いてから、
カップルで対面して座っている席の場合、
私は必ず男性側に立つように意識しました。
そして、男性ばかりのコミュニケーションで終始してしまいそうな場合は、
あえて女性に一度話を振って、再度男性に話を戻し、テーブルを抜ける。
そういった配慮が必須になりました。
それが染みついた私の接客スタイルでは、
自分がお客様側に立つと、色々なことが見えてきます。
それまで気にならなかった接客の内容に、
なるほど、こういう気持ちになるのか。
と気づきを得たことです。
それまでは対して気にならなかったことでも、
こういうざわついた感情になるのか。や、
それは良くないだろう。と思わされることも多数ありました。
それらが、自分が接客するときの参考になったのは言うまでもありません。
ざわつく感情例
忘れもしない、私と彼女で旅行に行った時の事例。
その地域で、地元漁港であがった魚介をふんだんに使用した地元の寿司屋に訪れた時のこと。
そこでは掲示してあるメニューが、例えば
【環状八号】と、ひねってある書き方で、
ぱっと見から一瞬考えて、あぁ、カンパチね。
と理解するような、ちょっとふざけた感のある寿司屋さんでした。
カウンター越しに接客してくれる大将は、
さもありなん、というキャラクターで、
話が上手なのか下手なのか分からない様な複雑な感じです。
クレイジーケンバンドのタイガー&ドラゴンではないけど、
「俺の話を聞け~」ばりに、握りながらずっと話していました。
そのあいだの大将の目線はずっと彼女で、
会話自体を振るのも、彼女のみ。
僕が言葉を発した時のみ、目線が来る。
わざとなのかどうなのか、意識が完全に彼女に向いていました。
そこまでの経験が中々なかったので、
(なるほど、これがそういう感情なのか)
と知ることが出来た、一番ひどかった例です。
もちろん、寿司の味なんて全然覚えていないどころか、苦々しい味(思い)でした。
自分自身、ちいせぇなぁと思いますけど。(笑)
多分無意識。
もし今後、同じ様なことがあれば、、、
と温め続けて使えていない言葉があります。
「大将、ずっと目線と会話の対象が女性だね」
と笑顔でストレートに言う事です。
お店を出た後、なぜこれを言わなかったのか、ものすごく後悔しました。
そう言われた後のリアクションはどうなるのかが、とても知りたかったからです。
なぜなら、大将は多分、無意識だからです。
いつかまた、そういう接客を受けた時、
是非言ってみて、リアクションを見てみたい。
そう思っている自分は、意地悪な人間なのだと思います。(笑)