飲食店新人教育での、「仕上げる」とはどこまでを言うのか?

スタッフ採用・教育

以前、お手伝いさせて頂いていた飲食店の現場で、
マネージャーがこう仰いました。

M:「〇〇君を、今月いっぱいまでに仕上げたいのでお手伝いください」

私:仕上げるとは、どこまでを指すのでしょう?

M:「独り立ちできるまでですね」

私:どこまで仕上がっていれば独り立ちできるとお考えですか?

M:「一通りできるようになるまでですね」

私:一通りとは、具体的に言うとなんでしょうか?

・・・

このやり取りを見て、私が言いたい事をお気付きの方もいらっしゃるかもしれません。

 

具体的なゴール設定が、共通認識になる

その現場では、新人教育がそれぞれの先輩スタッフに委ねられていました。

と書けば聞こえは良いのですが、
「何をどう教えるのか?」が人任せであるために、
新人スタッフはその日教育係になった人によって、
それぞれの教え方をされるので、ちぐはぐだったりします。

先ほどの「仕上げる」が、具体的にどうなっていればいいのか?

の、共通認識がないからこそ、起こる事案です。

 

何を学べばいいのか?を、新人スタッフに理解させる

新人スタッフは横一線ではありません。
経験や個々の性格が大きく影響するのは言わずもがなですが、
新人それぞれに課されるタスクは、それぞれに合わせないといけません。

各スタッフに対して、それぞれの段階に合わせたステップを明確にすることが必要であると思っています。

もちろん、その場でしか伝えることが出来ないOJT(On the Job Training)での教育もあると思います。
それはそれで、とても大事な教育です。
が、そればかりになると、新人スタッフ本人が「何を学べばいいのか?」が明確ではないため、
言われた事だけをその場で吸収するようになります。

すなわち、教える側も、教わる側も、

今日やるべきことが具体的ではない

のが、一番の問題です。

前述の「仕上げる」ために、何が出来るようになっていればいいのか?
そして、そのためにはどんな段階が望ましいのか?
それをどうやって落とし込んでいくのか?
そのためには教える側は、どういった共通認識を持つべきか?
また、どう教育していけばいいか?

マネージャーは、まず教える側の認識を具体的にすべきですね。

そうすることによって、教える側、教わる側が、
「今日、何をすべきか?」が分かり、
一日終わった後のフィードバックを具体的にも出来ますし、成果を検証できます。

 

教える側の教育を

ありがちなのですが、教える側のスキルが不足していると、
どうしても教わる側の成長は停滞してしまいます。

これはこれで仕方がない部分もあります。
というのも、昨今の飲食店における人員不足が原因で、入ってきた新人に即戦力になるよう求めてしまうのです。

そして、教える側は起こった事案をもとに、「それは間違っている」というジャッジをしてしまいがちです。

しかし新人側とすれば、(それは教わっていないのに)という感情が生まれるのは当然です。

 

すべて「具体的」にする

人によって教え方が変わるのはどうしても起こりますし、
人と人とのコミュニケーションなので、合う合わないも起こります。

ですが、それを踏まえた上での、共通認識で持っておくべき部分は、
すべて具体的に言葉にすることが望ましいです。

冒頭でマネージャーと私がやり取りしたように、
全て一つづつ、具体的に言葉にする作業を行ってみると、
教える側の認識が変わると思います。

新人教育でお悩みの方は、是非やってみてはいかがでしょうか。

 

私共では飲食店新人スタッフ教育のための
「具体的な教育項目」を共に創るサービスも行っています。
ご興味があれば、お話だけでも聞かせて下さい。

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