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レストランで飽きた子供への対応|家族の忘れられない時間をつくる方法

子供が退屈するのは当たり前

飲食店には、当然ながらご家族で来店されるお客様も多くいらっしゃいます。

そして、ほとんどの場合。

お子様は途中で飽きます。

特にコース料理やゆっくり食事を楽しむレストランでは、

子供が食べ終わるタイミングと、

大人が食事を楽しむタイミングに差が生まれるからです。

今日は、そんな時に起きた忘れられない出来事のお話です。


手持ち無沙汰になった男の子

ある日、

ご両親と小学生の男の子が来店されました。

食事も後半。

男の子はすでにお腹いっぱい。

一方でご両親はワインを飲みながらゆっくり食事を続けています。

当然、

男の子は退屈そうです。

椅子に座りながら足をブラブラ。

お母様に

「こら」

と注意される。

よくある光景です。


用意していたものでは足りなかった

当時のお店には、

小さなお子様向けの塗り絵やおもちゃがありました。

しかし、

その男の子には少し幼すぎます。

だからといって、

特別なものがあるわけでもありません。

そこで思いついたのが、

レセプションスタッフにお願いして、

インターネットから白地図を印刷してもらうことでした。


出題者も答えを知らないクイズ

県境も書かれていない真っ白な日本地図。

それを男の子へ渡して聞きました。

「47都道府県のうち、海に面していない県はいくつあるか知ってる?」

「その県の名前は?」

実は僕自身、

正確な答えを知りませんでした。

今思えば、ずいぶん無責任な出題者です。


家族全員が参加し始めた

ところが。

男の子の目の色が変わりました。

真剣に考え始めたのです。

そして隣でワインを飲んでいたお父様も、

気になったのでしょう。

一緒に考え始めました。

お母様はニコニコしながら見守っています。

気付けば僕自身も、

営業の合間にそのテーブルへ立ち寄っては、

一緒になって考えていました。

結局、

お父様が先に答えへたどり着き、

そこからヒントを出しながら男の子と一緒に考える展開になりました。

そして最後には、

男の子自身が答えを見つけ出したのです。

ちなみに、

出題者である僕の答えは一県足りませんでした。


本当に作りたかったもの

最初は、

退屈しないように。

ただそれだけでした。

でも結果として生まれたのは、

家族の会話でした。

男の子とお父様が一緒に考える時間。

お母様が笑顔で見守る時間。

その空気がとても温かかったのです。


「また来たいね」

帰り際。

お父様が

「また来るよ」

と言ってくださいました。

そして男の子が

「また来たいね!」

と笑顔で言ってくれたのです。

その言葉は今でも忘れられません。

料理でもなく、

サービスでもなく、

家族で過ごした時間そのものを楽しんでいただけたような気がしたからです。


今だから思うこと

当時はスマートフォンが出始めた頃。

タブレットもほとんどありませんでした。

だからこそ、

こんな方法を思いついたのだと思います。

今ならスマホを渡せば、

退屈はすぐ解消できます。

でもその一方で、

家族の会話は減ったようにも感じます。

便利になった反面、

失ったものもあるのかもしれません。


まとめ|レストランは思い出づくりの場所でもある

レストランの仕事は、

料理を運ぶことだけではありません。

お客様に楽しい時間を過ごしていただくこと。

そして、

その時間を一緒につくることです。

子供が退屈していたからクイズを出した。

ただそれだけの出来事でした。

でも振り返ってみると、

僕が提供したかったのはクイズではなく、

家族が笑顔になるきっかけだったのだと思います。

レストランは、

料理を提供する場所である前に、

思い出をつくる場所でもある。

そんなことを改めて教えてくれた、

忘れられない出来事でした。

ご参考になれば幸いです。

 

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