サービス業には「あなただけ」の一言が必要
サービス業では、会話が必須ですよね。
さて、その会話をデザインする必要性を感じたことはありますか?
「あなただけ」のために、発信している言葉こそが、
相手の心を捉え、ハッピーにするのです。
スターバックスのコンセプト【サードプレイス】
有名なコンセプトですが、このコンセプトのお陰で、
スターバックスでは、「いらっしゃいませ」という言葉を使わずに、
「おはようございます」「こんにちは」「こんばんは」
という、あいさつでお客様をお迎えしています。
初めてスターバックスに行ったとき、皆さんハッとしませんでしたか?
「いらっしゃいませ」には反応せずとも、あいさつには反応してしまう。
思わず言われたサービスの方の眼を見てしまった――
それは、「いらっしゃいませ」は聞き慣れた言葉であり、
自分に向かって言われていると感じないからこそ、反応しないのです。
逆にあいさつは、自分に向かって言われている。
そう感じるからこそ、反応するのですね。
あいさつを使ってみる
サービス業に携わる人で、未だ「いらっしゃいませ」を言っている人は、
是非一度お店で「あいさつ」をしてみて欲しいです。
誰かしらに言っているような口調では無く、
しっかり届くような言い方で。
私の経験上、「いらっしゃいませ」には無反応でも、
あいさつの場合なら、同じ様にあいさつを返してくれる人がたくさん増えました。
このポイントは、「わたし」に伝えていると感じてくれたからこそ、
あいさつを返してくれる人が増えたのです。
興味があると、気付ける
私の最初のキャリアはホテルマン。ベルボーイだったのですが、
ホテルには、いわゆる「ブランド」のお店がたくさんあります。
私が働いていたホテルでも、ブティックと言われるブランドのお店が軒を連ねていました。
当時、深夜に館内巡回という、セキュリティのための業務があり、
そのブティックの中を見て回るのも含まれていました。
自然と、勤務中にウィンドウショッピングをしているのです。
身に着けている物を、褒める
慣れてくると、どのブランドはどんな特徴があるだとか、
新作はこんな柄が特徴だとかが、自然と分かってくるのです。
すると、お客様がそれを着けていると、気付けます。
「〇〇、お似合いですね」
自然と伝えられるようになりました。
お客様は、一瞬で笑顔になります。
身に着けるものは、気に入っているもの。
それは、概ね自分で選んだもの。
自分のチョイスを褒められている。
似合っていると言われたからこそ、嬉しくなるのですね。
コーディネートに気付いて、口にする
オシャレな人は、何かしらの「テーマ」や、
「色」などで、コーディネートしています。
そこに気付いてあげるのです。
いや、気付くのはたくさんの人が気付けているのですが、
それを「口にして伝える」ことが出来ない人が多いのです。
皆さん、ご自身がオシャレをして出かけた時に、
自分の親しい人以外から、そのオシャレに関して褒められたことありますか?
それをしてあげるのです。
大げさでなくて良いのです。
「お似合いですね」「素敵ですね」
逆に、飾らない一言で充分なのです。
しかし必ず、笑顔で。
ブランドは、「聞いて」学んだ
良いものを目にする機会が増えると、自然と目に入ってくるようになります。
すると、逆に知らない物も目に付くようになります。
その時がチャンス。
お客様に聞いてみるのです。
「その〇〇、素敵ですね。なんというブランドなのですか?」
前述と同じ理由で、喜んで色々教えてくれます。
『これは宮内庁御用達の~』だとか、『日本にはまだ上陸していない~』
『デザイナーの、一点もの』
など、色々なエピソードを聞けました。
そんなことを行っていると、あることに気付きます。
自分で言った方が、喜びが大きくなる
という事実です。
ですので、逆に知っていても聞いてみることもありました。
お客様に、あえて自慢してもらうのです。
自分で言うと、ものすごく満足度が高まります。
注意すること
これは意図的に気にして欲しいのですが、
異性を褒めるときは、くれぐれもカップルではない時にしましょう。
その同性の人に、嫌な気持ちを起こさせます。
カップルの時は、
- 必ず同性を褒めること
- 異性を褒めたいときは、先に同性を褒めること
- カップルでコーディネートを合わせていることを褒めること
私が気にかけているポイントです。
まとめ
一言サービスで大事なことは、
「わたし」に語りかけてくれていると感じて貰うこと
また、
「わたし」を認めて(褒められて)いると感じて貰うこと
です。
「わたし」を認識してくれたと感じたお客様は、
かならず「あなた」を認識します。
エトセトラ(その他大勢)ではない、
人と人との繋がりを生むサービスとは、
パーソナルな部分を丁寧に「すくう」ことから始まります。
そうすれば、自然とお客様はあなたのファンになってくれて、
あなたに会いに、訪れてくれるようになるはずです。
是非試してみて下さい。