人はミスをします。
かくいう私も、現場ではミスを重ねてきました。
そんなミスの中で、必ず起こるのが、
タイトルの「オーダーミス」です。
結論:復唱を行う
従来のアナログ手法でのオーダーテイクが主流の店舗であれば、
結論から言うと、「意思の疎通・確認をしっかりと行う」しかありません。
いわゆる、復唱の徹底がもっとも大事なのですが、
この復唱を怠る、もしくは復唱してもお客様が聞いているようで「聞いていない」
というシチュエーションは、飲食店あるあるです。
復唱できない(しない)理由は様々なのですが、
では、きちんとコミュニケーションを行い、
聞いてもらうためにはどうすれば良いのか――
コミュニケーションのキモ
コミュニケーションの不備を無くすには、絶対的に必要なことがあります。
それが、
【オーダーメイク】の考え方です。
基本的に「オーダーテイク」というのは、
お客様主導のご注文を言います。
ではなく、【オーダーメイク】というのは、
こちらの提案と、お客様の意思の、やり取りがあった後に成立する――
そうした注文方法ですと、必然的に全体をお客様が捉えやすいばかりか、
コミュニケーションミスは格段に減ります。
「オーダーメイク」に関しては、書けば長くなりますので、
詳しくはまた別の記事で書きたいと思います。
システムの力を借りるメリット・デメリット
今は、システムでオーダーミスを無くすことも可能です。
専用端末を導入したり、お客様のスマホを使ってもらい、顧客自身が行うオーダーのことですね。
後者の方は、顧客にスマホからの通信料をお願いするので、
ある程度の規模をまかなえるWi-Fi設置など、環境整備は必要です。
メリット
簡単に接続できる、かつ店舗の大きさに見合ったWi-Fi接続環境の構築なども問題なければ、
導入コストとしては最小ですみますし、かつ、
インバウンドでも対応しているシステムであれば、尚更良いと言えます。
また、顧客のCRM(顧客管理システム)としての活用もできることから、
このメリットとしても大きいと言えます。
(今のPOSや予約管理システムで顧客管理が出来ない物の方が少ないですけれども)
また、店内多忙時に、お客様がスタッフを呼びたいときに呼べないという、
オーダー機会損失のデメリットを無くすこともできます。
- 各言語への対応(インバウンド対応)
- 顧客管理システムとしての活用
- (概ね)客単価の向上
などがメリットでしょう。
デメリット
逆にデメリットと言えば・・・
もちろん、お客様が誤った操作をしてしまった場合の、
オーダーミスなどもあり得るでしょう。
また、機械操作に慣れていない方々(高齢の方など)にとっての、
障壁となることもあり得ます。
しかし一番大きいデメリットは「スタッフの意識欠如」です。
本来スタッフが顧客を知り、情報の共有をするという、
飲食店本来の重要な要素である、
「顧客との関係性の構築」の意識が薄れることにあります。
またコミュニケーションが少なくなることから、
接客時のおススメのオペレーションなどを確立していく必要があります。
顧客とスタッフの接点が減ることによる、コミュニケーション不足は、
業種・業態によっては難しいと感じるかも知れません。
当然、客単価が高ければ高いほど、導入には向いていないと言えます。
今後、コミュニケーションの重要性は増すばかりですから、
既に導入している場合では、色々と工夫を重ねる必要があります。
以下は専用端末を導入している店舗でのエピソード。
高齢の方が機械操作が出来ないから、という理由で、
直接のオーダーをお願いされた際に、
アルバイトのスタッフが、質問に全く答えられない、またこちらで端末を扱う事も出来ない――
という飲食店にとっての当たり前が、システムのお陰で全くと言っていいほど薄れていることを目の当たりにしたことがあります。
また、ある店舗では端末注文で、海外のスタッフが料理の出し下げをしていて、
日本語をしゃべれないので、料理説明など一切行わず、
運び手としてだけのスタッフで運営している所もありました。
稀に出し間違いや、お客様からの質問等々でのコミュニケーションが必要な時に、
なかなかコミュニケーションが捗らず、無駄な時間が必要になり、うまく回せない事もあります。
まとめ
人はミスをする――
その前提は、これからも続きます。
デジタルでもアナログでも、どちらにもメリットデメリットはあり、
必要なのは、デメリットをしっかりと理解して、
営業中のストレスを極力減らせるように準備すること。
共通認識であったり、対応能力であったり、
何にせよミスは経験値を与えてくれます。
そして、同じミスを繰り返すことが多いなら、
どうすれば無くなるのか――という視点の欠如に他なりません。
それぞれの問題はどこにあり、どうすれば解決できるのか――
そのためには、すべて「具体的」にすることが重要です。